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2009年5月 2日 (土)

 マジックスパイス アクエリアスに挑戦!

ゴールデンウィーク初日、僕は一つの決意を抱え、再びここ下北沢の地に降り立った。
今日こそ関東の激辛道の登竜門、マジックスパイスのアクエリアスに挑戦するのだ!

ごった返す駅前から人波をかき分けるように細い路地を抜け、住宅街に向かう坂道を登るとまもなくマジスパの姿が見えてくる。
相変わらず、閑静な住宅地にそぐわない異様な姿である。
アクエリアスへの挑戦を目前にして胸が高鳴る。

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店内に入ると、4時過ぎという中途半端な時刻にも関わらず二組ほど順番待ちの客がいた。
繁華街から離れた辺鄙な立地だというのに相変わらずの人気ぶりだ。
マジスパは一応「スープカレーの店」なのだが、いわゆるカレーとはかけ離れた「スパイス入りスープ」といった方が近い独特のカレーで、一度食べるとなぜかまた食べたくなってしまう不思議な味なのである。

5分ばかり待って席に通された。
アクエリアスは一応一日五食限定ということになっているので、注文を取りにきた店員さんに聞いてみる。

「アクエリアスってできますか?」
「できますよ~。お客様はアクエリアスは初めてですか?」

虚空(表メニューで一番辛いレベル)は食べたことがあるがアクエリアスは初めてであることを告げると、虚空の上に虚空50・100・150・200(数字はそれぞれ入っているピッキーヌ(タイ料理に使われる小さな唐辛子)の本数)という裏メニューがあり、アクエリアスはそれ以上に辛いが大丈夫かと聞かれる。
確かにこのレベルの激辛ともなると、安易な気持ちで注文されると困るのだろう。

正直なところピッキーヌのストレートな辛さは苦手なのだが、事前に調べたところによるとアクエリアスは普通のメニューとはスパイスの調合が異なり、辛さがマイルドでむしろ虚空200より食べやすいという。
ここまで来て後には引けないので「頑張ってみます」と気合一発アクエリアスのベジビーンを注文。
すると店員さんがお約束の注意書きを持ってきてくれた。
「軽率な気持ちでは挑戦しないこと」という注意書きがハッタリでないことを、このあと十分に味うことになる。。。

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ほどなくして、相方が注文した普通のカレー(チキン)がやってきた。

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マジスパ独特のさらっとしたスープにたくさんの野菜。
普通はカレーに入れない淡色野菜が入っているので見た目は野菜スープのようだが、コクのあるスープにスパイスが効いていて、まぎれもないカレーの味である。
少し味見させてもらったが、うん、やっぱりうまい。

アクエリアスはほかに注文する人がいないからなのか、若干時間がかかるようだ。
相方から5分ほど遅れて「それ」はやってきた。
「お待たせしました~。頑張ってください」

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トマトケチャップのように真っ赤でどろりとしたスープは、普通のカレーとは完全に別物で、そこから甘酸っぱい匂いと唐辛子の刺激臭が立ち上ってくる。
食べ物というよりも防犯用スプレーの中身のようである。

さっそく一口食べてみると、まず「甘い」。
煮詰めたトマトソースのような甘さの中に、ほのかな韓国風の甘辛風味。
「ちょっと拍子抜けじゃないか」と思った次の瞬間、どかーんと舌の上で辛さが爆発した。
うーん、確かにこれはいままで食べた激辛料理の中で一番辛い!
一口目から鼻の頭に汗が噴き出してくる。
アクエリアスの看板に偽りなしだ。

アクエリアスを食べた人の経験談を読むと多くの人が完食の困難さに「量の多さ」を挙げているが、確かに多い。
普通のカレーの1.5倍はあるんじゃないだろうか。
おまけに器がすり鉢状になっていて、最初のうちはいくら食べても減らないように見えるので精神的にきつい。

しかし、辛いだけで味がないわけでなく、甘辛い味が舌にやさしいので辛さのレベルからすると比較的食べやすい。
冷めてくるにつれて唐辛子の刺激も和らいできたので、用意してきたタオルで汗を拭き拭き、なんとかスプーンを運ぶ手を止めることなく完食!

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会計の際、きさくな店員さんとちょっと話をしたところ、常連さんの中でもアクエリアスは好き嫌いが分かれるとのこと。
僕はおいしいと思ったけれど、確かに普通のカレーとは完全に別物なのでその通りかもしれない。
唐辛子の量はアクエリアスの方が多いものの、辛さの感じ方は虚空200の方がストレートできついというので、次回はそっちにチャレンジしてみよう。

辛い物好きの皆さん、一緒に昇天してみませんか?

投稿者 yone : 2009年5月 2日 21:41

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